駅近! おしゃれ空間で味わう、本格手打ちそばとスイーツ/

SANGA Soba & Coffee STAND (富津市金谷)

公開日: 2018年11月19日

浜金谷駅に降りたつと、つりえさ店の向こうで「そば」「COFFEE TAKE OUT OK」ののぼりがはためいているのが目に入ります。金谷は、久里浜港と東京湾フェリーで結ばれている港町。静かな海辺の町にたたずむ店は、田舎の雰囲気とはちょっと異なる、ポップでおしゃれな雰囲気を醸し出しています。手打ちそばとカフェが融合した、「SANGA Soba & Coffee STAND(サンガ)」の世界をご案内します。


店名の由来「板サンガ」とロゴの似顔絵

カウンターの中で目を引く、似顔絵が描かれた提灯。店内で販売されているステッカーやTシャツの似顔絵。よく見ると、お箸を留めているテープやテイクアウトの容器にも、同じ似顔絵が入っています。店主の小鳥居(ことりい)さんには似ていない気がするのですが、いったい誰の似顔絵なのでしょう?


「店名の名付け親でもある、白土三平(しらとさんぺい)さんの似顔絵です」と小鳥居さんが教えてくれました。白土さんは、『サスケ』『カムイ伝』などの代表作を持つ、著名な漫画家です。そんな白土さんと一緒に飲むこともあるという小鳥居さんは、店名について白土さんに相談してみました。そこで返って来た答えが、「サンガ」。白土さんの著書に「板サンガ」なるものの登場シーンがあり、白土さんの返事はそれを指していたようです。


カフェスタッフの角橋(かどはし)さんが描いた、白土さん公認の似顔絵ステッカー

千葉の郷土料理に、アジやイワシ、サンマなどの魚と薬味を一緒に細かくたたき、それを焼いて食べる、「サンガ」という料理があります。「板サンガ」というのは、たたいた身を板に乗せ、その上に薪が燃えて赤くなったものを置いて焼いたもの。火が直接当たる部分と、真ん中、下の部分で焼き加減が異なり、絶妙な味わいを醸し出すそうです。手打ちそばとカフェの融合で「板サンガのようにいろいろな味を楽しめる店」となるように願いを込め、ゴロがいいように「板」を除いて「サンガ」と名付けられたのでした。


若者たちが集う町、金谷。みんなの得意分野を活かした店づくり

店に入ると、ブロックが積まれたカウンターが目を引きます。ホームセンターに材料を買いに行き、材料を眺めながら店のイメージをふくらませた小鳥居さん。「白土さんとそば屋は黒のイメージなので、内装はあまり色を入れずに石っぽいイメージで仕上げました」と教えてくれました。カフェの食器は、金谷でアトリエを構えて活動しているアーティストのものがメインです。石っぽい内装にすることで、大胆な陶芸作品が栄えるだろうと小鳥居さんがイメージした通り、運ばれてくる器にまず目を奪われます。



テーブルはカフェスタッフの角橋(かどはし)さんが製作。内装は小鳥居さんがメインで、仲間にも手伝ってもらったそう。調理場への入口は、竹を扱うのが得意な仲間に「竹で迷彩っぽく作って」とお願いしたもの。通りに面した窓の木枠は、別の仲間が担当。金谷に集った若者たちが、得意分野を活かして場を造り上げました。


今年の新そば、打ちたてを食らう


開店前、大きなボウルにそば粉を入れ、身体全体を使って力強くこねていた小鳥居さん。壁に掛けられた4種類の麺棒を用途に合わせて使い分け、四角くきれいに生地を伸ばしています。打ち粉をしながら生地を折り畳んだら、今度は切る作業。板で生地を押さえ、少しずつずらしながら専用の包丁を使い、一定のリズムで切っていきます。切った麺を包丁に乗せて、一本一本ばらしていく様子がとても美しく、束にしてていねいに入れ物へと納める姿から、小鳥居さんのそばへの思い入れを感じることができました。


そば粉は北海道産、ワサビは本ワサビを使用

新そばが出回るのは、10月ごろから。取材したのが10月中旬だったので、打ちたての新そばを味わうことができました。そばには程よく弾力があり、天ぷらは魚の身がふわっと揚がっていて、大満足。「いつか千葉のそば粉で打てたらいいな」と言う小鳥居さん。そのときが来たら、ぜひ食べてみたいです!


板サンガ? はたまたミルフィーユ? たくさんの「層」が集まる場

そばと食事担当は、小鳥居さん。カフェ担当は、角橋さん。小鳥居さんはお店という箱と食事を提供し、角橋さんは手作りスイーツとドリンク、そしてホールでの接客を提供。角橋さんが休みの木曜日は、圓岡(まるおか)さんがカフェを担当します。カフェ担当者が変わると、提供されるスイーツだけでなく、ドリンクメニューも変わります。そして何より、お店の雰囲気も、その人の色にがらっと染まっているのを感じました。


店内には、以前この店が駐車場だった名残の跡が。実際に訪れて探してみてください。

リュック姿で店にやって来る人たちは、鋸山(のこぎりやま)を堪能して、1時間に1本ほどの電車を待つ間、ふらっと店に入って来る人たち。鋸山は海外旅行者にも人気の場所なので、外国人のお客さんもちらほら。週末はそんな観光客でにぎわう店内ですが、平日はまたちょっと違った雰囲気。それは、コワーキングスペースの提供や開発合宿などを行う「都会と金谷を繋ぐコミュニティスペース まるも」に滞在している人、まるもをきっかけに移住してきた人たちの存在です。


圓岡さんがまるも出身ということもあってか、朝から夕方まで入れ替わり立ち代わり若者たちがやって来て、ランチやドリンク、友だちとのおしゃべりを楽しんだり、PCを広げてコワーキングしたりと、それぞれの時間を過ごしていました。若者たちだけでなく、彼らのお母さんのように皆を気にかけている近所の女性も、この店での交流を楽しんでいるように見えました。



2017年8月にオープンしたお店は、名づけられた店名通り、さまざまな層の人たちが集う場所に成長しているようです。


【店舗情報】

店舗名:SANGA Soba & Coffee STAND (サンガ)

営業時間:11:00~17:00

定休日:火・水

所在地:千葉県富津市金谷2192

駐車場:1台

Facebook:https://www.facebook.com/SANGA2192/

Instagram:https://www.instagram.com/sanga2192/


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