房総のマッターホルン「伊予ヶ岳」へ子連れで鎖場登山!(南房総市)

公開日: 2018年04月05日

マッタホルンといえばヨーロッパのアルプス山脈の高峰で、山頂の鋭い四角錐が特徴の山です。そのマッターホルンの異名を持つ山が、なんと南房総市の平群(へぐり)地区にある「伊予ヶ岳(いよがたけ)」(標高336.6メートル)です。低山ながらも本格的な登山が楽しめるんですよ。頂上からの景色は、圧巻!! 本格的な鎖場もあり、ごつごつとした岩肌を感じたいみなさんに、魅力をお伝えします。


千葉県で唯一「岳」とつく山

「伊予ヶ岳」は、千葉県で唯一の「岳」とつく岩峰の山です。私が登った感じでは、近隣の山よりもごつごつとした岩肌に険しい感じをもちました。異名の通りマッターホルンや北アルプスの岳を感じさせるところがポイントでもあるんですが!岩峰がそびえたつ姿は、凛として見上げるだけでも雄々しくも美しい岳です。ちなみに「伊予ヶ岳」は双耳峰(そうじほう)で2つの頂がある岳です。南峰と北峰があり、まず向かうのは南峰、体力があれば、そこから尾根づたいに、北峰へ行けますよ。



伊予ヶ岳の魅力

やはりなんといっても「伊予ヶ岳」の魅力は、切り立つ岩肌の頂上を目指し“鎖場”を体験できることです!ふもとの平群(へぐり)天神社境内の無料駐車場に車をとめたら、100メートルもしないうちに登山道へと入ります。登山道ですが、しばらくは気軽に散策できるハイキングコースが続きます。岳をハイキングすることもでき、その先の険しい鎖場を登ることもできる「伊予ヶ岳」。冬季に登山をしたいけれど、高山は積雪があり困難と思われる方にも人気の、冬季も登頂することができる魅力たっぷりの岳です。


千葉県で鎖場の体験ができる貴重な岳

私個人の話しになりますが、鎖場登山と聞くと、難度が高くベテラン登山者が命がけで行く高峰というイメージがありました。もちろん、ロープや鎖がついているというのは、急な崖のしるしなので、「伊予ヶ岳」の鎖場は安全ですよ!とは言い切れません。しかし、鎖場が好きな方、一度経験したい方にはおすすめです。登頂した時の大パノラマを目にしたら、再びトライしたくなると耳にしていました。実感としても急な岩をよじ登る経験ができる貴重な岳です。


登山口からしばらくは森林浴が楽しいハイキングコース

さて、登山道を歩いてきますが、登山口からしばらくはハイキングコースになっています。こちらのハイキングコース、地元の保育園児も登るそうなんです。ホントにこんなに険しい階段や道を登るの? と思うほど、階段の傾斜がきついところもあります。しかし、保育園児も登るんだと思うと、くじけてはいられません。今回は6歳の未就学児も連れて、楽しい歌を歌いながら登山を楽しんできました。


土や木の根を体で感じるハイキングコース


岳の中腹にある展望台で休憩

岳の中腹にある展望台までが、ハイキングコースで、子どもの足で約40分で着きました。そちらには、東屋(あずまや)やテーブルやイスもあり、開放感あふれる抜群の景色を味わいながら休憩できます。その先、登山コースのおすすめは小学生以上の高所恐怖症ではない方なので、危険や不安を感じたらハイキングコース終わりのこちらの展望台で引き返してくださいね。この展望台まででも、十分すぎるほどの森林浴と、自然の雄大さを感じられますよ。


中腹にある展望台からの景色


展望台をすぎるといいよ本格的な登山、鎖場へ

展望台と休憩用の東屋(あずまや)で、ひと休憩を終えたら、いよいよ鎖場が目と鼻の先です。注意を促す看板も出ているので、ハイキングの方はこちらを引き返して下山してくださいね。登山をする方は、ロープや鎖、岩肌をつかんで登っていくので、登山靴やトレッキングシューズ、軍手などの滑り止めつき手袋も必需品ですよ。


急に始まる鎖場


大自然のアドベンチャー!

大人も子どもも、アスレチック好きスリル好きにはたまらないロープや鎖場が続きます。岩場はくねくねと折れ曲がっているので、この先がどうなっているのか、ワクワクでたまりません。公園や人工物では感じられない、まさにアドベンチャー気分全開です。体全身で荒々しい自然を感じることができるのは、非日常感あふれる貴重な体験です。


大人も体全体を使ってよじ登り


まだまだ続く鎖場!

鎖場登山経験がある方ならおわかりかと思いますが、前方を登っている方の小石などがパラパラと落ちてくることが多々あります。そしてもちろんのこと、鎖をつたって下山してくる方もいるので、譲り合って、ケガのないようにしてくださいね。そして雨の降った翌日や、逆に乾燥が続いているときも滑落や落石の注意が必要です。それさえ注意していれば、あとはもう大人も子どもも楽しさ全開です。私も我が子も楽しすぎて、ぐんぐん登っていきます!


自分でルートをとりながらロープを伝って登ります


もうすぐ頂上ですよ〜!

途中ですれ違う方とのあいさつや、会話のやり取りも楽しい登山。

「あともう少し、がんばってー!」「大きい声であいさつできるなんて偉いねー!」など、声を掛けられ、まんざらでもない子ども達。こういったやり取りがあるのも登山の楽しいところです。


山頂にもテーブルやイスがあり休憩できます



ついに、登頂!

子どもの足で15~20分ほどのロープと鎖場の難所をすぎてしまえば、あっけないほどに山頂です。登頂の清々しさと達成感から、

「やっほー!! 」

と思わず叫びました。すると、遠くの山からうっすらとやまびこが聞こえたような?! 気がしました。


南峰の山頂


続いて双耳峰のもうひとつ北峰へ

まだ登り足りない私も子ども達も、北峰へ行くことに。尾根づたいに手元の時計で10分ほど歩くと、北峰へ行けます。そちらが本当の山頂なんだそうです。三角点もありました。途中、両脇が崖になっている場所もあるので、慎重に歩いてくださいね。


やはりこちらでも

「やっほー!! 」

と子ども達と叫ぶと、南峰にいる方に聞こえたのかどなたかが叫んでくれて、こだまが返ってきました。こういった楽しみも、山ならではのテンションの高さだと思います!

そして北峰から、Uターンし再び南峰へ。


四方八方、景色が圧巻です!

登山した日が晴天だったのも重なってか、360度景色抜群の大パノラマでした。こんなにも低山なのに、やはり周りの山もさらに低山なので、周りの景色を見渡すと、達成感がものすごくあります。


左に見えるは、南総里見八犬伝で有名な富山(とみさん)



なんと望遠レンズで見ると、はっきりと東京湾越しの久里浜や三浦半島が一望できました。この日は、もう少し早く登頂した方によると、富士山もきれいに見えたとか。登山した際に富士山が見えた方、ラッキーです!


遠く東京湾の先には三浦半島も



同じルートで下山、でもまた新たな魅力が!

南峰から再び、鎖場を通り同じルートで下山します。まずは中腹の展望台に着くまで、丁寧にゆっくりとロープや鎖をつたって下山していきます。とっても楽しい鎖場ですが、下山時に足を踏み外し転がりそうになる登山者も見ましたので、慎重に下山してくださいね。


ハイキングコースまでたどり着くと、今度は景色を楽しみながら下山です。途中、富山(とみさん)方向へ分岐する場所もありますが、案内が出ているので迷うことはないと思います。あまり整備されすぎていない野性味あふれるルートが、自然を感じてすてきです。行きに通った道でも爽快感からか、おしゃべりがはずんだり仲間と歌を歌ったり。大きく深呼吸すると森の香りが立ちこめ、森林浴と木々からのパワーをいただき、まさにパワースポットでした。


ふもとから見上げた伊予ヶ岳



南房総で生まれ暮らしていますが、こんなに楽しい岳がこんなに身近にあったことに感動しました。今まで登らず損していたなと感じさせる、魅力しかない岳でした。これからも、何度でも登りたい岳です。


駐車場にトイレもあるので、先に済ませてから登山することをおすすめします。始めは自分の登山趣味にあわせるかのように子どもたちを連れていきましたが、下山した時には「もう一度登りたい」と子どもたちが言うほどでした。低山のマッターホルンを味わえる「伊予ヶ岳」登山。鎖場好きの方も、鎖場初心者の方にも、きっと思い出に残る岳となるのではないでしょうか。

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