人生初のウミホタル体験。線香花火のように幻想的な光のトリコに!

公開日: 2019年08月07日

南房総で暮らしていると、ウミホタルという言葉をよく耳にします。私が知っているウミホタルについての情報は「海に住む、青く光る小さな生き物」ということ。


移住して早8年、しかしながらいまだ見たことのないウミホタルをこの目で見るために、AWANOのコンテンツ「夜のウミホタル観察」に参加してみました。本当に、写真のようなウミホタルが見られるのか!? 期待を胸に、いざ出発。


ウミホタルの宝庫、館山夕日桟橋で待ち合わせ

「“渚の駅”たてやま」に隣接している館山夕日桟橋は、海岸通りから500メートルの長さがあり、いわゆる桟橋としては日本一長いそうです。夜、この桟橋の入り口で、ローカルホストでありAWANOスタッフでもある東洋平さんと待ち合わせしました。


空気が澄んだ朝は、夕日桟橋から富士山が見られることも

海面が鏡のように穏やかで「鏡ヶ浦」とも呼ばれる館山湾ですが、この日は少しうねりが入っていました。いつもはウミホタル採集器2つで充分なところ、波のうねりを気にした東さんは、採集器を多めに持って登場。ウミホタルは、水がきれいで海水温が一定、栄養が多い砂地、波の穏やかな静かな海を好むそうなのです。


桟橋を少し歩いて、いつものポジションへとついて行きます。必要な道具はローカルホスト側ですべて用意してくれているので、私はいつも持ち歩いているかばんだけ。服装も、濡れたりするわけではないので、いたって普通のかっこうです。


ふたに無数の穴を空けたビンに、東さんが魚肉ソーセージを入れ始めました。「え、それがエサなんですか!?」との問いに、ウミホタルが肉食だということを教えてくれました。あの小さなつぶつぶのウミホタルが、肉食だとは驚きです。てっきり海藻でも食べているのかと思っていました。



さぁ、このうねり、吉と出るか凶と出るか。魚肉ソーセージを入れたビンを、東さんが手際よく海へと投げ入れます。ひもを橋に固定して10分ほど放置。おしゃべりしながら一つずつ準備して投げ入れていると、10分なんてあっという間です。


どんなおしゃべりをしていたかって? ウミホタルは魚肉ソーセージの切り口に集まるので、細かく切ったほうがいいとか、スルメイカは溶けないから、エサとして使いまわしができるとか。臭い物に集まるので、腐りかけのほうが食いつきがいいとか、何気なく聞いた質問に対してていねいに答えてくれました。


説明しながらも手を動かす東さん。引き上げたビンを見て「うわ、すっごい入ってる!」とうれしそうな声。館山夕日桟橋はウミホタルがたくさんいると聞いていたものの、うねりが入ったこんな天気でも安定的に採集できるなんて、本当にウミホタルの宝庫なんですね!


暗い洞窟の中で見つけた原石のような輝きを放つウミホタル

「どれどれ、どれがウミホタルですか?」とビンを眺める私。瓶の中で小さなつぶつぶがたくさん浮遊しています。この小さなつぶが、ウミホタル。よく見ると、大小異なるサイズが入っています。東いわく、小さいウミホタルが多いので産卵期なのかもしれないとのこと。


この時点で、ウミホタルは光っていません。水を張った容器に、網で濾しながらビンの中身をひっくり返すと、水がなくなってびっくりしたウミホタルがちらほらと光りました。ウミホタルは、危機を感じたとき、刺激を感じたとき、求愛するときにルシフェリンという液体を出し、その液体が酸素にふれることで化学反応を起こし、青く光るそうです。



水を張った容器に落ちたウミホタルが、びっくりして青く光りました。東さんが優しく網をさわって刺激を与えると、網の中のウミホタルたちも一斉に青く輝きだし、それはまるで青く輝く原石のよう!


ウミホタル版線香花火に無我夢中


網からウミホタルをつかみ、容器の中へとそっと降り落とします。落ちたウミホタルが青い光を放ち、光の線が幾筋にも見えて、線香花火みたい。10秒くらいのウミホタル線香花火を夢中で繰り返し、毎回異なる光の筋を眺めます。



こうして見ると、宇宙の星もしくは未来を映し出している水晶にも見えます。とにかく、ただ光るだけではなく、光る液体が動く様がなんとも言えない美しさを描きだし、何度やっても飽きないのです。


夜の海と館山が誇る満点の星空というシチュエーションだけで格別なのに、さらにこの青い光も同時に観られるなんて。この日はやや曇り空でしたが、それでも空を見上げると星がぽつぽつ。なんという幻想的ですてきな時間。まるで小さな旅に来たかのようです。


驚きと感動がつまったウミホタルに出会うショートトリップ

この写真、何だかわかりますか? もちろんウミホタルなのですが、最後に橋の上から水と一緒に海へ帰しているときのものです。水中に帰っていくウミホタルたちは星のように輝いていて、もうこの青い光のとりこになってしまいます。



ウミホタルの光がこんなに美しいなんて。ウミホタルがこんなに簡単に短時間で採集できるなんて。日本有数のウミホタル生息地が、館山にあるなんて。知らないことだらけで驚きました。


大人の私でもこんなに楽しめたんですもの、子どもたちはきっと目を丸くしておどろくことでしょう。AWANOの「夜のウミホタル観察」は20時から。ローカルホストのスケジュールが合えば、当日のオファーでも予約が成立する仕組みです。大人だけでも、子連れでも。夜の海で、1時間の小さな旅に出てみませんか?

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