里山の庭を愛でながら、ゆったり過ごす古民家カフェタイム/

ルーラルガーデン カフェ&ギャラリー (南房総市)

公開日: 2019年05月22日

「道の駅富楽里とみやま」から、鴨川方面へと続く県道89号線をドライブ。途中、平久里川(へぐりがわ)沿いを走る道は、緑にあふれています。桜並木や水を張った田んぼ、稲穂や天日干しのために干された稲など、季節ごとの景色を楽しむことができる、ドライブコースです。


景色を楽しみながら運転していると、右手に淡い水色の看板が。フォークとナイフのイラストとともに「ルーラルガーデン カフェ&ギャラリー」と書かれています。看板に書かれた矢印の方向に右折し、小さな橋を渡ると駐車場が。車を降りたら、そこは里山の庭“ルーラルガーデン”です。


季節の花々を堪能。駐車場からカフェへの散歩道

春はチューリップや桜がお出迎え。5月はショウブ、6月はアジサイ、8月は草刈りと庭仕事のために店を休み、秋にはバラ、ハギ、早春にはスイセンが咲きます。駐車場の上から母屋のカフェへと最短距離で行くことができますが、ガーデンを堪能するなら迂回して小屋の前を通り、沿道の花々を愛でながら歩く時間もよいものです。



坂を上っていくと、猫が気持ちよさそうに日向ぼっこをしていました。私たちにとって気持ちのいいこの庭。猫にとっても心地よいのでしょうね。



パラソルとテーブルとイスが出された屋外の席も充実していて、わざわざ中に入らなくても、外専用の洗面所があります。


ピザ釜があるカフェの入り口を通り過ぎて、そのまま庭を通り、手入れの行き届いた山を散策したい衝動にかられますが、とりあえず店内へ。


忘れられない味。インド風チキンカレーとサラダ+ピクルス


広い店内には、カウンター席から大きなテーブル席まで、いろいろな席が用意されています。私のお気に入りは、縁側にある2人席。このテーブルは大きな臼を脚にして、ガラスの天板を置いたもの。


外には池があり、赤いキンギョたちが泳いでいます。雨の日にここから眺める景色は、雨粒が池へと降り注ぎ、縁側の真下まで水が迫ってきて、晴れの日とはまた違った景色を堪能することができます。



ランチメニューは「インド風チキンカレーサラダ付き」と「ミートソーススパゲッティサラダ付き」の2種類のみ。私のおすすめは、断然チキンカレーです!


タマネギを1時間半炒め、トータルで5時間かけて作られたスパイスの効いたカレー。メニューには使用材料が掲載されていて、ショウガとニンニク以外に9種類のスパイスが使われていることがわかります。


カレーの味を引き立ててくれるのは、ラッキョウと季節の野菜ピクルスです。そして、フルーツと生ハムが入ったサラダも絶品なのです。


元インテリアデザイナーが手がけたカフェ空間

オーナーの藤城吉治さんは、店舗やショールームのデザイナーとして活躍し、独立後の1998年にこの場所を購入しました。現在はカフェがある母屋までの道が整備されていますが、藤城さんが訪れたときは竹だらけで、土地の全景が見えなかったそうです。それが気に入ってここに決めたというから、驚きです。



横浜から夫婦で毎週末草刈りをしに通い、業者に頼んで母屋の外装をきれいにしてもらい、内装は自分で手掛けたのだとか。


壁を抜き、ベンガラを塗って自作した大きなテーブルが印象的な店内。カウンターの椅子は切り株を利用し、ベンガラで塗られています。黒く塗ったベニヤ板を張った引き戸や、梁を再利用して作ったレジ台。ところどころに使われている電気傘は、瓶をリサイクルして作り、販売していたこともあるという代物です。



縁側はギャラリースペースになっていて、このときは美崎光邦さんの陶芸作品が置かれていました。ルーラルガーデンカフェが描かれた絵は、大学時代の仲間が描いてくれたそうです。


この空間で食べるデザートも、またおすすめです。食事は藤城さんの担当ですが、ケーキは奥さんの保子さんが担当していて、チーズケーキとドライフルーツケーキの2種類。はじめてドライフルーツケーキを食べたときは、生地よりも多くびっしりと詰まったドライフルーツとクルミに、驚かされました。


植木屋の息子が造る、里山の庭


藤城さんのお父さんは植木屋さんだということで、家業を継いだ弟に頼んで300本のアジサイを持ってきてもらったそうです。


どんどん大きく育ったアジサイが邪魔になり、今では数を減らしているそうですが、それでも季節になると美しいアジサイを楽しむことができます。



目指すは「ターシャ・テューダーの庭」。美しい庭を造り上げ、自給自足の生活を送ったターシャ・テューダーに関する映像や本は、日本でも多数販売されています。彼女の庭を参考にしつつ、手入れが行き届いている中にもありのままの自然を残し、生かしているルーラルガーデンの世界。一般的なカフェと比べると営業日は少ないけれど、その分きっちり庭仕事に時間を費やす藤城さん夫婦。


季節ごとに訪れたいのはもちろん、今後里山の庭がどう変化していくのか、その変容も楽しみたい場所です。


【店舗情報】

店舗名:ルーラルガーデン カフェ&ギャラリー

営業時間:11:30~16:00

営業日:金~日曜日 ※8月、12月及び1月~3月は休業

※2019年9月から土日祝日のみの営業

所在地:千葉県南房総市山田682

駐車場:5台

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