館山の海岸沿いには、すてきなカフェが点在しています。その多くは、内房(うちぼう)と呼ばれる東京湾側にあります。房総半島先っぽの少しだけ内側に入り込んだエリアを館山湾、その長い海岸線を北条海岸と言い、風のない日は、それはそれは静かな海が広がっています。海岸近くではSUPを楽しむ人たちの姿が見えて、空気の澄んだ日には富士山が見えて…。穏やかな気持ちになれるのが館山の北条海岸沿いの景色です。そんな景色を眺められる、館山の「海が見えるカフェ」をご紹介します!
「みなとオアシス“渚の駅”たてやま」の2Fにあるカフェレストラン「館山なぎさ食堂」。館山湾に面した北条海岸沿いのなかで、もっとも海に近いお店です。休日のお昼どきは激混みですが、カフェタイムはゆったりと過ごせます。アフタヌーンティーセットがゴージャスでテンション上がる~。
ちなみにランチメニューは、海鮮丼などの和食も、海の幸を使ったパスタなどの洋食も、どっちもあるんです。網元が運営しているから、海鮮の鮮度はお墨つき。専属のパティシエによるデザートもgoodです。休日のランチを狙うなら、11:30までに行きたいところ。小さな子どもがいるなら、小上がりの半個室をゲットできると落ち着けます。半個室は4つあり、こどもイスが用意されています。
また、2019年3月からは、金土日の8:00~10:00限定でモーニングもスタートしています。静かに海の景色を存分に楽しみたいなら、モーニングかカフェタイムがおすすめです。
先ほどご紹介した「館山なぎさ食堂」から通りを挟んで向かいに位置するカフェ、「CAFE TSUMUGI(カフェツムギ)」。ちょっと急な階段を上って扉を開ければ、ほどよくアンティークな世界に少しだけアジアンがミックスされた空間が広がっています。冬はアラジン社のストーブ(しかもオールドタイプ!)が焚かれ、その上ではホーロー製のポットがシュンシュン。気候のよい季節は窓が開け放たれ、海がキラキラ。
形もカバーの色もすべて異なるソファが置かれ、どれに座ろう?と考えるのは楽しいものです。床材も、カウンターも、ちょっとした小物も、お手洗いの洗面台も。ああこのセンス、参考にしたい。
ソファ席で赤ちゃんを寝かせながらお茶する人もちらほら。ランチは、タイのグリーンカレーやベトナムのフォー、インドネシアのナシゴレンなどアジアンテイストな食事を楽しめます。
●「CAFE TSUMUGI(カフェツムギ)」の紹介記事はこちら→
館山の人であればだれでも知っているカフェ、「SEA DAYS(シーデイズ)」。カフェ、ヨガスタジオ、SUP(スタンドアップパドル)ショップ、ランニングステーションとしてのサービスを提供する複合施設です。 カフェの建物はガラス張りで明るく、広い視界で海を眺めることができます。ベンチのような長椅子に広いテーブル。コーヒーを飲みながら吹き抜けの天井を見上げると、まるでカフェバーを併設している海外のおしゃれゲストハウスのフロントにいるかのよう。カジュアルなんだけどシンプルで落ち着いていてヘルシー、そんな空間です。
向かいの海は館山湾で、SUPのゲレンデでもあります。天候のよい日はSEA DAYSのフィットネス会員が海へと繰り出し、SUPをしていることも。海を楽しむ人の姿が視界にあるのは、なぜか心和むものなのです。
店内はWi-Fiが飛んでいて、2Fはコンセントがあるので、デバイスを持ち込んでちょっとした作業をしたい人にもおすすめ。SEA DAYSではグリーンスムージーに力を入れているので、“本当においしいグリーンスムージー”を飲んでみたい人はトライしてほしいです。
「TRAYCLE Market & Coffee(トレイクルマーケット&コーヒー)」は、館山のカフェのなかでも孤高の存在です。建物は国登録有形文化財にも指定されている、大正時代初期の建築物。フェアトレードに力を入れていて、コーヒー豆はもちろん、スイーツや雑貨に至るまで、適正な流通の仕組みのなかにあるものを商品として扱っています。
「カフェをやりたいのではなく、フェアトレードを扱うお店をやりたかった」という信念は、言葉にせずとも伝わってくるもので、地元のみならず都心部にもファンの多いカフェでもあります。フェアトレードのコーヒー豆のなかでも、さらに味と香りにこだわったコーヒー、それがトレイクルマーケットのコーヒーです。
港近くにたたずむトレイクルマーケットの窓からは、漁港の風景が望めます。全面に海が広がっているわけではないけれど、日常をていねいに切り取った、クラシックな絵画のような景色。そして週末の夜は、夜の港の景色も。毎週土曜は、“ちょっと価値観が変わる映画”を上映する小さな映画館「TRAYCLE CINEMA(トレイクルシネマ)」に変身します。土曜の夜は、コーヒーとともに映画を観てから帰京するってのもオツなものです。
●「TRAYCLE Market & Coffee(トレイクルマーケット&コーヒー)」の紹介記事はこちら→
●「TRAYCLE CINEMA(トレイクルシネマ)」の紹介記事はこちら→
館山湾は波が穏やかなので船舶の停泊場所になっていて、ときには物語に登場しそうなカッコイイ帆船の姿も! じつは台風のときや風が強い日は、いつも以上にたくさんの船が館山湾の沖合に停泊します。もやのかかった館山湾に船舶が集まる景色はちょっとしたファンタジーのよう。悪天候の日でもちょっと楽しめちゃう、それが館山湾であり、その風景を眺められるのが館山のカフェなのです。