古着と雑貨に囲まれた、宝箱の中で過ごせるカフェ/

ヘイフラワー (南房総市)

公開日: 2019年01月04日

千倉の国道187号線沿いにある「hay flower(ヘイフラワー)」は、古着と雑貨のセレクトショップとして地元でもよく知られている店舗です。でも、そこにカフェスペースがあることを知っている人は、まだ少ないのではないでしょうか? オーナー自らDIYで作ったというカフェスペース。いったいどんな世界が広がっているのか、空間を味わいに訪れてみました。


服、アクセサリー、食器…必ず何かに出逢えるお店

通りにはいつも、ハッと目を惹くディスプレイが施されていて、まわりとは違う雰囲気を発しているお店。この一枚を身に付ければもうそれだけで“オシャレさん”になれそうな個性的な服が目を惹きます。いったいどんな人が、どんなこだわりを持って仕入れているのでしょうか? カウンターの中にいた物腰やわらかな女性、オーナーの初山(はつやま)さんに聞いてみました。返ってきた答えは、「あえてこだわりを持たない、というこだわりかな」。



たしかに、シンプルなものが好きな人も、ヒッピー系が好きな人も、ナチュラル系やヴィンテージ系が好きな人も、ヘイフラワーに来ればそれぞれのお気に入りが見つかりそうな品ぞろえに見えます。初山さんの好みは、70年代レトロ。レトロな食器や、レトロな生地でリメイクしたオリジナル雑貨も並んでいる店内は、まるで宝箱の中にいるみたい。子ども服も男性服も、どこにどんな出逢いが潜んでいるかわからないので、一度訪れると端から端までチェックしたくなります。


買わなくてもいい。気軽にふらっと立ち寄れる場所

そんなお店の一角にカフェをオープンさせたのは、2017年11月。お客さんからの言葉「ずっと気になっていたけど、今日初めて来ました」がきっかけでした。


初山さんは、昔からモノ作りが好きだったこともあって、かわいい生地の服をほどいてヘアアクセサリーを作ったり、レトロな服のボタンを活かして、アクセサリーにしたりしています。そうやって作られたヘアピンやゴムは、150円から販売。ピアスも500円からとお手頃価格です。



でも、一度も中に入ったことのないお客さんは、「高いモノしか置いていないかも」とか「買い物しないと店を出られないかも」という心配から入りづらいのかもしれない、と初山さんは感じたのだそうです。それなら、お茶でも飲みに、ふらっと遊びに来てほしいと考えて、カフェスペースを作ることにしました。



カフェのメニューはスムージー、タピオカミルクティー、オレンジジュースやチャイなど、ドリンクが充実。ふらっとお茶しに来るにはぴったりです。お菓子は、手作りのケーキセットかクッキーセットを選べます。


移住初日に初めて降り立った、“陸の孤島”南房総

初山さんが都内から南房総に移住してきたのは、20年前のこと。東京にいた当時は、夫婦ともに忙しい毎日を過ごしていたそうです。海の近くで暮らしたいと思い、伊豆七島で介護の仕事を探したご主人。相談した都内の老人施設の施設長に「離島にはないけど、陸の孤島になら求人があるよ」と言われたそうです。その“陸の孤島”というのが南房総、つまり安房エリアでした。施設長は、南房総の老人福祉施設に知り合いがいたのです。


千倉在住のイラストレーター、山口マオさんが描いた店内にいる初山さんと娘さんたち

初山さんは南房総に一度も訪れたことはなかったものの、「海のある田舎暮らし」というキーワードに惹かれ、移住の準備を進めました。ご主人が面接のために南房総を訪れたときも、初山さんは都内に残りました。そして、ついにやってきた引っ越し当日、特急「さざなみ」に乗って南三原駅に降り立ったときが、初山さんにとって“初・南房総”だったのだそうです。


当然、知り合いもおらず、飼っていた猫にばかり話しかけていたとか。そんなときを経て千倉に家を建て、出産、子育てが一段落したころ、自分のお店を持とうと思い立ちます。構想半年、さらに準備期間3ヶ月を経てヘイフラワーをオープンさせました。


猫が昼寝したくなるような日当たりのよい窓辺


たくさんの人が行き交う場所、ヘイフラワー

店をオープンして今年で10年になるヘイフラワー。入口近くにはフライヤーが所せましと置かれていて、たくさんの人が行きかっていることがうかがえます。


それは、初山さんがただ商品を売っているだけではなく、人とのつながりを大切にしているから。初山さんは、ときには学童の先生として子どもたちと接し、ときにはビーチクリーン活動を行い、ときには千倉の町に花を植える活動を行っています。利益だけを追求するのではなく、千倉という町にヘイフラワーの存在意義があってほしいと願い、行動しているのです。


そんな初山さんだからこそ、「ずっと気になっていたけど、今日初めて来ました」と言うお客さんの声を拾って、カフェをオープンするに至ったのではないでしょうか?



「気軽にふらっとお茶を飲みに来てほしい」そう願う初山さん。今日も、宝箱のようなお店の中で、ふらっと訪れる誰かを待っているかもしれません。


【店舗情報】

店舗名:hay flower(ヘイフラワー)

営業時間:11:00~17:00

定休日:月・火

所在地:千葉県南房総市 千倉町瀬戸2439-1

駐車場:2台

TEL:090-4222-2077

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